宮内牧場で肥育された飯岡牛

代表 宮内昭雄

千葉県の黒毛和牛はあまり馴染みがないかも知れません。しかし千葉県の外房は、黒潮の影響によって「夏は涼しく冬は暖かい」海洋性気候となっていて、暑さや寒さが苦手な牛にはたいへん良い環境です。たとえば千葉県安房郡の嶺岡地域は日本の酪農の発祥地であり、明治の初め頃からホルスタインが導入されて、大正期には酪農がとても盛んでした。一方千葉県の肉用牛は、乳用牛から生産される乳用種、交雑種を中心に発展してきましたが、近年、輸入牛肉との差別化から、黒毛和牛の生産基盤の強化と出荷頭数増加の取り組みが進められています。

令和3年6月 千葉県食肉流通合理化計画書より

こうした状況を踏まえ、私たちは新しい千葉県産黒毛和牛のブランド「飯岡牛」を立ちあげました。「飯岡牛」は和牛の生育に適した千葉県外房の自然環境を生かしながら、地道な研究とたゆまぬ努力により、安全で柔らかく、和牛本来の風味を備えた一流の和牛銘柄に育てていきたいと考えています。幸い2013年以降、A5 BMS12に格付けされる枝肉が出はじめ、市場での認知が広がるとともに、卸売より高い評価を得るようになりました。「飯岡牛」のこれからにどうぞご期待ください。